引き渡し時の注意点

建物引き渡し時こそ要チェック

憧れのマイホームが完成し、胸が高鳴る瞬間ですが、まずは心を落ち着かせてトラブルや瑕疵を見逃さないよう、気を引き締めなおしてください。
引き渡しに関してもっとも多いのが「いつ引き渡すかの時期について」です。なかにはまだ途中の状態にもかかわらず、引き渡そうとする業者もいるのです。
通常は竣工後、完成品として建築会社や施工主、わたしたち施主が「完成した」と認めたものを引き渡します。
まだ完成していないのに、そんな状態で引き渡されても困りますよね。
理由の多くは、工事が遅れているが次の現場へ早く移りたい、資金繰りが悪く早く残金を精算してもらいたい、など、業者側の都合によるものがほとんど。3月や6月、9月、12月の決算期には特に注意が必要です。

内覧会でチェックすべきポイント

引き渡しの前には必ずわたしたち施主の立ち会いによる竣工検査、いわゆる内覧会があります。実際に完成品を触ったり使ったりして確認できるチャンスですので、ここで隅々までしっかりと目を凝らしてチェックしましょう。

設計どおりにできているか、出した要望・リクエストは反映されているかはもちろん、水道を使ってみたりドア・窓の開け閉めをしてみたりして不具合はないかを確かめます。フローリングのキズや壁紙の汚れなどもよくあるので、見落とさないようにしてください。新しい家での暮らしを想像しながら、起床から入浴、就寝までのひととおりの動作をしてみるのはおすすめです。

道路や隣との境界などの、内側だけでなく外観も要確認。自分でチェックしきれる自信のない方は、建築士などに第三者の立ち会い検査をお願いするのも手です。
補修・改修が必要だなと思う場所があるのであれば、遠慮せずに申し出ること。契約のうちなので、やらなきゃ損です。ですが、その場合は手直しの規模にもよりますが、引き渡しはだいたい1週間～2週間程度となります。

また、引き渡し時においては受け取る書類は膨大な数にのぼります。鍵、引渡証、建物や設備類の各保証書、取扱説明書をはじめ、建築確認関係書類、公的検査関係書類、登記関係書類、アフターサービス関係書類など、1つでもなくすと、後々トラブルが起きたときに対処できなくなりますから、大切に管理してください。